中古車買取専門店とは

中古車買取専門店は現在ではすっかりポピュラーな存在になりましたが、少し以前までは自動車業界に中古車買取専門店という職種はありませんでした。

一応独立系の自動車ディーラーの中には「中古車買取」の看板を上げているところもありましたが、それも新車や中古車を売る為の手段として「中古車の買取りもする」と言う程度で、現在の中古車買取専門店とは全く別物でした。

ですから自動車オーナーは自分が乗っている車を手放そうと思えばその様な中古車の買取りをしてくれるお店を探すか、又はメーカー系の新車ディーラーで新車買換えの下取りという形で売却するのが一般的でした。

もちろんその場合車の買換えを前提とせず、単に車を買い取って欲しいと言えば買取りを断られるか、又は仮に買取ってくれても非常に安い価格になるのが一般的でした。

しかし日本でも各家庭に車が普及するにつれて中古車の数が急速に増え、それに伴って中古車マーケットも徐々に整備されて、1970年代には中古車のオークション形式の取引も開始される様になりました。

中古車オークション

更に1980年代になると中古車オークション業者による全国規模のオークションや、インターネットを利用したオークションも始り、中古車マーケットは急速に拡大して行きました。

この様に中古車マーケットが整備され中古車が活発に取引される様になった事を背景として、1990年代に各地でその存在がクローズアップされ始めたのが中古車買取専門店です。

中古車買取専門店というのは文字通り車買取りだけを専門にする業者です。

従って、新車ディーラーに中古車を下取りに出したときの様にそのディーラーで代わりの車を購入する必要はなく、文字通り売りっぱなしに出来ます。

もちろん中古車買取専門店と言っても買い取った車は売らなければ利益は出ませんが、それはオークションで売却したり業者によっては輸出をしたりして利益を上げます。

現在では中古車買取専門店は全国展開をする大手企業から街の自動車屋さんまで、大小取り混ぜて無数にあります。

又、巨大化した中古車マーケットは自動車メーカーにとっても無視出来ぬ存在となり、今では大手自動車メーカー系の中古車買取専門店もあります。